ご挨拶
江戸時代の北九州市域は豊前国小倉藩領と筑前国福岡藩領から成っていました。小笠原小倉藩初代藩主小笠原忠真の娘・市松姫が福岡藩3代藩主の黒田光之に嫁ぎ、小笠原家と黒田家は姻戚となりました。その際に福岡藩2代藩主黒田忠之が小笠原忠真に贈ったのが、鎌倉時代の刀工粟田口吉光が制作した短刀・通称「博多藤四郎」です。国の重要文化財に指定されている名刀をゆかりの地の北九州市で初公開します。さらに吉光の短刀のなかでも随一とされる、柳河藩主立花家に伝わった国宝と、宮内庁所蔵の旧重要美術品の3口を揃って展示します。
本展は「博多藤四郎」を軸として、小倉藩と福岡藩を中心に、「戦国」を勝ち抜いたカリスマ的な初代藩主の後を継いだ黒田忠之などの2代目藩主が「ポスト戦国」の様々な課題をどのように解決して、藩政を確立したか明らかにします。また刀という武具の特性と多様な意味を検証し、武士のあり方と変化を明らかにしていきます。
本展は、文化庁の「地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業」の採択事業です。北九州市にゆかりの「博多藤四郎」を中心に、江戸時代前期の北九州地域の歴史と、刀剣などの武具、それを用いる武士のあり方に注目して日本の特徴的な文化の再発見を試みます。
最後になりますが、本展にご支援・ご協力賜りました関係者・機関の皆様に厚く御礼申し上げます。
博多藤四郎展実行委員会委員長
伊澤 雅子
(北九州市立自然史・歴史博物館館長)
伊澤 雅子
(北九州市立自然史・歴史博物館館長)
開催概要
- 展覧会名
- 名刀「博多藤四郎」の輝き -戦国を生き抜いた武士の絆-
- 会期
- 令和3年1月2日(土)〜2月14日(日)
- 開館時間
- 9:00〜17:00 ※入場は16:30まで
- 休館日
- 会期中無休
- 主催
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- 北九州市立いのちのたび博物館、
- 毎日新聞社
- 後援
- 福岡県教育委員会、
- 特別協力
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- 立花家史料館、
- 朝倉市秋月博物館、
- 福岡市博物館
- 協力
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- 到津八幡神社、
- 青梅市教育委員会、
- 九州大学附属図書館付設記録資料館、
- 宮内庁三の丸尚蔵館、
- 甲宗八幡神社、
- 香徳寺、
- 古心寺、
- 福岡県立育徳館高等学校錦陵同窓会、
- 福岡県立伝習館高等学校、
- 福岡県立図書館、
- 福岡市美術館、
- 福厳寺、
- 福聚寺、
- 文化庁、
- みやこ町歴史民俗博物館、
- 妙楽寺、
- 柳川古文書館、
- 吉川英治記念館
- 題字
- 栗原 光峯